日記~信念

相場観察

留学奨学金の申請書を友人2人に添削してもらったが、その質の高さに驚いた。1人は日本で研究者として自立しようとしている人物であり、もう一人は自分よりも若くして、同奨学金の受賞歴があり、留学中で、予防医学を専門とし、それに関する情報発信をしている。

彼らに共通していることは、やりたいことの方向性が一貫している、または複数あってもそれらが相乗効果を生んでいるということだ。

自分の主軸は現在、研究と投資である。共通点と言えば、成功哲学、発信力の向上があるが、逆にその具体的な内容においては一貫性がなく、名出しでの情報発信も行いづらい。

自分のやりたいことは何か。研究で大きな発見をしたいのか。革新的なサービスを作りたいのか。研究で他者に認められたいのか。お金を稼いで家族に贅沢をさせたり、寄付をしたいのか。たくさんの人に情報を発信したいのか。

自分が死期が迫った時に何をしていたいか。

その時はまず、両親、友人、これまでお世話になった人に心からの感謝を伝えたい。

その後は、自分の生きた証を少しでも多く残すよう努めるであろう。承認されるかどうかは度外視してだ。

想像してみると意外と、贅沢な暮らしや散財をしたいと思わない。

自分はHSPなので、情報発信した場合、そのネガティブなフィードバックに影響を受けやすい(実際今こうして進むべき道を悩んでいる原因も他者からのフィードバックがきっかけだろう。それでも進むべき道の長所と短所をしっかり把握し、信念を持つうえでよい機会と考える)。情報発信以外にも、テクニカルなところ、言語外の繊細なチューニングにより、形に残る”もの”を残すという方法もある。著名になるのではなく、そのインパクトが独り歩きするような作品を残すのである。

やりたいことが一貫しているか、複数あるかの成長速度への影響は、ベクトルで考えるとわかりやすい。同じ方向を向いていれば、足して長さが2倍になるが、方向が直角のベクトルは足しても長さが1.4倍にしかならない。将来までの到達距離は1/2×成長速度の2乗で計算されるため、それぞれ4倍と1.96倍となる。つまり到達距離には倍の開きが出るのだ。確かに成功者の多くははやることを一つに絞っている人の中から生まれるというのは納得できる。

しかしそれは必要条件であっても十分条件ではない。やることを一つに絞っている人のうち、成功するのは一握りであり、1方向の成長ベクトルしか持っていないことは、つぶしが効かないというリスクにもなる。2方向のベクトルを持っていれば、時代の変化で片方が役立たずになってしまっても、もう片方のベクトルは成長できる。1つの障害を乗り越える模式図で比較してみる。

1つのベクトルで進む場合、障害にぶつかると方向転換し、再びスタート地点から遠ざかり始める。

一方で2つのベクトルを持っている場合、片方が進めなくなればもう片方を成長させることができる。しかしスタート地点からの距離は依然として合成ベクトルで表現されるため、スタート地点からの距離は1つしかベクトルを持っていないパターンとほぼ同等である。

ここでさらにもう一つの障壁が立ちはだかったらどうなるか。上のパターンは前回同様方向転換をしてまた進み始める。一方で、下のパターンでも今度は方向転換が必要になるが、何分初めてのことなのでそれがうまくできるかわからない。

つまり複数の方向性を有する方が、つぶしが効いてリスクに強いように見えるが、変化の時代においては実際はその逆で、常に一方向に進んでは失敗し、方向転換の技術を磨いている方がリスクに強いのだ。

つまり成功のためにはやはり一つに絞るのが良いという結論になる。

成功したいのか、自分のやりたいことをやりたいのか。自分のストーリーを他人に語って共感してもらうことが大切というが、言葉だけではどこか嘘くさい。もっと客観的で影響力があり、自分が心から愛することのできる”もの・力”を作りたい。

統計やAI、データを分析しているときに時間を忘れるような喜びがある。なので何か新しい真理や法則、公式を生み出したい。これは研究にも投資にも通じるところだ。自分は、”かたちのない”情報発信にはこだわらない。もちろん発信する力も時に必要なのでそれなりに勉強はするが。

まとめ

分析をしてみて、成功において一つに絞ることが重要であると腹落ちした。投資と研究は一見異なる方向に見えるが、その本質である真理の探究という側面において、同質であり、現在の方向性へ信念を持つことができた。現代において情報発信が極めて重要というが、自分にとっては嘘くさく、必要なので仕方なく学ぶといった感じで、積極的に優秀な人の力を借りていきたい

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